ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

中井宏樹
株式会社セントラルリフォーム 代表取締役

中井宏樹NAKAI HIROKI

名城大学卒業後、札幌にて3年間、大手不動産会社のマンション事業部にて、分譲マンション開発
地元で愛知県警察官として8年間勤務
母の病死をきっかけに会社を継ぐことを決意。リフォーム事業を中心に不動産投資事業、太陽光発電投資事業を展開。最近は新築事業、リノベーション事業等の新規事業の展開も開始

2021年4月30日(金)

ゲスト中井宏樹

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社セントラルリフォーム 代表取締役 中井宏樹さんです。

宮藤:株式会社セントラルリフォームさんは、三重県にある会社ですね。事業内容を教えて下さい。

中井:公人、法人、個人に対して、リフォーム全般のサービスをしています。得意分野は、水回りのリフォーム、不動産投資家さんたちが所有する大切な不動産の価値の最大化を、なるべく低コストでリフォームするということ。その他、建築全般に携わっています。

宮藤:中井さんの経歴を拝見すると…これ、珍しいですよね。愛知県の大学を卒業され、大手不動産会社に3年間勤務。札幌で分譲マンション開発のお仕事をされて、その後、地元の愛知県で警察官として8年間勤務!なぜ警察官になろうと?

中井:まず、仕事ってやっぱり辛いんですよね。その中で「人の役に立ちたい」という気持ちがあって。マンションを作るときには、購入される方は喜んでいただけるんですが、マンションを作ることによって環境が変わってしまったり、どこかに影を落としてしまっていたり。いいところもある反面、心苦しい部分もありました。そこに疑問を感じて、長い人生どうやって生きていこうかと考えた時に、「世の中のためになりたい」「公共の福祉の役に立ちたい」という気持ちが強くなりました。それで地元に帰って、警察官という仕事を受けたらたまたま受かったので、「あっ、おもしろいな」と思ってやってみようと思いました。

宮藤:すごいな。一大決心じゃないですか。だって、大学卒業して、3年間不動産の仕事してたら普通そのままいきますよね。

中井:そうですね。親の影響も強かったので、そっちの分野に進みたいという気持ちは強かったんですけど。やっぱりそのタイミングで自分をみつめ直すことがきっかけになりました。

宮藤:すごい。しかも、8年間ですよね。

中井:たった8年。8年しかやってなかったですけどね。

宮藤:警察では、主に何課にいたんですか?

中井:地域課の自動車警ら隊っていう。よく「警察24時」に出てくる、麻薬とかそっちの取り締まりのほうを。

宮藤:おおお、本格的な!「やってんじゃないか、お前?」とか言って?(笑)

中井:そういう感じですね(笑)よくあるやつです。

宮藤:すごいな~!完全に関係のない話なんですけど、職務質問ってするじゃないですか。僕、すごくされるんですよ。

中井:えっ!そうですか。

宮藤:こないだもされたんですよ。コンビニで買い物をして出たらお巡りさんが3人待ってて(笑)なんで待ってるんだろうと思うと、「待ってました、どうぞどうぞ」って脇に連れていかれてカバンとかも全部見られたんです。僕は何がよくないんですか?何か基準はあるんですか?

中井:基準は、基本的にはないですね。僕もすごい数声をかけたんですけど、善良な市民の方ばかりなんです。ほとんどがそういう方なんですけど、その中にたまたま悪いことをしている人たちがいる。そういう人たちを見つけるために声をかけさせていただいていると、善良な市民の方たちにはお詫びしておりました。

宮藤:わかりました。スッキリしました。ありがとうございます!ええと、警察官時代には、なんと愛知県の代表として逮捕術の全国大会へも出場されたと。逮捕術って要するに、ねじ伏せるやつですよね?「確保!」っていう。

中井:そうです。「確保!」です。

宮藤:すごいですね、愛知県代表!

中井:いやいやいやいや。頭がよくなかったので、体で勝負しました(笑)

宮藤:いろいろ気になりますが、今の仕事の話に戻しましょう。お母さんが病気で亡くなったことで、親の会社を継ごうということで今の会社を?

中井:そうですね。そんな気は全くなかったんですけど。母も父から受け継ぐ形で、僕は「絶対やめておけ。辛いだけだし大変だから」っていう話をしたんですけど、継いじゃって。それで、母親が死ぬ時に、自分が継いじゃって。何かあるんでしょうね…。就職する時にも母親の意見が強くて、そこに反発してやってきて。でも、戻っちゃったことになりますね。

宮藤:リフォームのお仕事をされている中で「業界のここを変えたい!」と思うことがあったら、教えて下さい。

中井:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、悪徳なリフォーム会社による料金の不当請求や工事後のトラブルで、業界全体のイメージがあまり良くないんです。

宮藤:リフォームっていうと、「ぼられるよ」とか「だまされるよ」っていうイメージがもうすでにあるんですか。

中井:そうですね。すごい強いですね。

宮藤:なんかちょっと、警察官が活かされそうな感じの(笑)悪徳を取り締まってきたわけですもんね。セントラルリフォームさんでは、「リフォーム110番」をキャッチフレーズにしていると。警察抜けてないですね(笑)

中井:抜けてないです(笑)

宮藤:具体的にはどういうことですか?

中井:リフォームと言っても大きなリフォームから小さなリフォームまであるんですけど、「水漏れをしている」「戸車の調子が悪いんだ」とか、そんな小さなきっかけから呼んでいただけることが多くて。その時に迅速に要望に応えることがひとつの信頼に繋がると私は思っています。お客様からいただいた後のレスポンスをなるべく早めることを心がけることで、「リフォーム110番」というキャッチフレーズをあげています。

宮藤:なるほど。リフォームって、定価がわからないじゃないですか。例えば、「雨漏りがするんです」って言ったら、雨漏りはいくらってわからない。だから「そんなもんか」って言われた通りのお金を払っちゃったりとか。「もっと安くしてよ」ってなかなか言いづらいですよね。

中井:そうですね。その時に払っちゃう方が多いみたいで。結局、後々相談した時に「高かったんじゃないか?」っていうことで、消費者センターに泣きつかれる方もいるみたいですね。

宮藤:今まで、リフォームの発注があって行った時に、「今、怪しまれてるな」って思ったりしますか?

中井:はい。僕は元警察官っていうことで市民とか一般の方から色眼鏡というか、怪しまれることはなかったんですけど、たまたまこの職業に就いて間もない頃に近所の方から呼ばれて。私もそれが嬉しくて見積りをしに、自らお邪魔させていただいたんですけど、ピンポンをして入る時に一応正装して行ったんですけど、入った瞬間、足の指から頭の先までジローって見られたんですね。

宮藤:「この人は大丈夫か?」と。

中井:「あなたが呼んだんだろう!」って思いながら、やっぱり「信頼されてないんだな」と思いましたね。

宮藤:何回か騙されているか、「騙されないようにしたほうがいいよ」って言われたか。

中井:そうかもしれないですね。

宮藤:足の先から頭の先まで。僕はそれをやられてるんですよ、お巡りさんに(笑)

中井:(笑)

宮藤:あ、そんな話はどうでもいいんです!意外と知られていないと思う経営業の苦労も、事前のアンケートに書いていただきましたが、33歳から社長で。現場の職人さんとか施工する人とか、お得意さんもそうですけど、だいたいの方が年上になると。

中井:そうですね。基本的には百戦錬磨みたいな現場主義な方が多いので、自分が経験少ないと、それを「どうせ知らないだろう」「やってみればいいじゃん」みたいな感じで煽られるんですね。

宮藤:なめられてしまうような。

中井:はい。できないから、その時はすごく悔しい思いをするんですけど、絶対見返してやるっていうことで、陰で動いていたりとかフットワークでなんとかカバーするとか。

宮藤:たたき上げの人からしたら、「急に親の会社継いで」みたいなところはありますよね。でも、今の話を聞いていると、休むタイミングがなかなかないですよね。

中井:そうですね。仕事が好きというか、好き以上になっちゃって。いつも仕事のことを考えていますね。

宮藤:休みは取れるんですか?

中井:はい。でも頭は休まらないですね。どうしても仕事のことが気になっちゃうので。母親が継ぐ時に「やめとけよ」って言った言葉が、今自分の身に染みています。

宮藤:無理せず頑張って下さいね。ありがとうございます。

中井:ありがとうございます。

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