ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

芦田秀之
株式会社Ruby開発 代表取締役社長

芦田秀之ASHIDA HIDEYUKI

1987年3月 日本電子専門学校工学部情報処理科 卒
1987年4月 株式会社NID入社(ジャスダック上場)
1995年4月 個人事業主 ソフトウエア受託
1998年4月 株式会社エムディアイ 入社(2009年4月 取締役就任)
2012年9月 株式会社Ruby開発 創業&代表取締役就任

2020年12月18日(金)

ゲスト芦田秀之

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社Ruby開発 代表取締役社長 芦田秀之さんです。

宮藤:株式会社Ruby開発。どういうことをしている会社なんですか?

芦田:会社名に表れていまして、Rubyというのはプログラミング言語の一種。比較的新しい言語で、最近は若者を中心に人気があります。世の中にたくさんあるプログラミング言語の中で、Ruby言語を中心にソフトウエア開発を行う、とても尖った会社です。

宮藤:会社の名前が、扱っているもの、そのものということですね。

芦田:Ruby言語でソフトウエア開発したい方がたくさんいらっしゃるので、おかげさまで、この社名にしたことによって、営業しなくても、お問い合わせをいただける。国内だけでなく海外からもお問い合わせをいただき、ビジネスにつながっています。

宮藤:プログラミング業界では、とにかくRubyだと?

芦田:皆さんが利用しているスマートフォンのアプリケーションも、おそらく8割9割でRuby言語が使われていると思います。

宮藤:そんなに!

芦田:動画配信アプリとか、いろんなアプリがあると思いますが、Ruby言語で組まれると、他の言語に比べて、1/6、1/7の期間で開発ができてしまう。これは非常にコストダウンにもつながりますので、利用してみよう!という会社が増えています。

宮藤:それで、ビジネスのチャンスが多いわけですね。
「地域社会の未来を拓く」ということも、会社のミッションにされているそうですね。

芦田:小さな離島がありまして、高齢化率が50%を超えるような島で、働く場がない。一度島から出ると、戻りたくても戻れない。私たちはネットの環境とPC1台さえあればどこでも仕事ができるので、島に雇用の場を創出しようと、2年前に大分県の姫島に拠点をつくりました。

宮藤:確かに、ネット環境とPC1台でできますね。

芦田:移動中でもできます!

創業経緯にもなるんですが、もともとリーマンショックがなければ当社は存在しませんでした。ITエンジニアで廃業する人も多かった。エンジニアを守れる会社を作ろうということで、これからRuby言語の知識さえあれば仕事が増えるんじゃないか?と、創業したものですから。島からそういう話を聞いたときに、島に産業がなくても、Ruby言語さえできれば、これから絶対に仕事を用意できる自信がありました。進出したところ、姫島では約40年ぶりの会社の進出だったそうで大ニュースになりました。もっといろんな地域でこういったことをやっていきたいですね。

宮藤:リモートワークの先駆けですね!

芦田:コロナ以前から、離島でも仕事できる会社だったので。これからはITの力の恩恵で、地方にいても、いろんな仕事ができる世の中になってくると思っています。

宮藤:そんな芦田さんが感じている、この業界がもっとこうなっていくといい!ということを教えて下さい。

芦田:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、日本のエンジニアの底上げが必要だと思っています。

宮藤:底上げ?

芦田:弊社はたまたま、海外籍のエンジニアも在籍していますし、海外に子会社をもっている会社でもあります。そこでいろんな気付きがありました。例えば中途採用で日本人の業界2年生を雇用して、日本に来ている海外エンジニアで同じ2年生を雇用したとします。海外エンジニアの方が、だいたい生産性は1.5倍くらい高いです。極端に言うとですが。

弊社にはこれまで5か国のエンジニアを雇用しましたが、総じて彼らは、技術がすごくありました。これは、私が見えてる範囲でしか申し上げられませんが、海外の人はモチベーションが非常に高いので、目標をもって仕事をしています。常日頃、目標を持って取り組む若いエンジニアが日本では減ってしまったのかな…と。そうすると、これからのデジタル社会を支える技術が、日本で作れるんだろうか?日本でも優秀な人は本当に優秀ですが、総じて海外の人が優秀な方というのは見えてきてしまっているので、会社に海外の人も一定数入れて、こちらも勉強しながら成長していく。アジアはこれから人口的にも発展する地域なので、アジアを引っ張っていけるエンジニアを育てていけたらなと思っています。

宮藤:海外の人と接して、刺激になりそうですね!
そして、経営業の苦労についても、事前のアンケートに書いていただきまして。「働き方改革で、何が正解かわからない状況になっている」と?

芦田:はい。一番の懸念は来春から中小企業も施行対象になる同一労働同一賃金ですね。本当に同一労働だったら同一賃金でいいのかと。そんな簡単なものじゃないと思っていまして、弊社は半年以上前からコンサルにもご協力いただき社内整備に動き出していますが、特に成長意欲のあるエンジニアに受け入れられるのか? 当社は向上心旺盛なエンジニアを応援したい気持ちがあるため、理解いただけない場合はある意味きちんと施行してない会社に行きかねない懸念があります。そのためエンジニア成長曲線と会社ビジョンを同時に実現出来るような形で準備を進めています。

宮藤:社員の向上心にもつながるわけですもんね。

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