ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

橋本栄松
株式会社ゴールドシップ 代表取締役

橋本栄松HASHIMOTO EIMATSU

2002年 北海道教育大学卒業
2002年 初めての就職先はドトールコーヒー。サービス業を転々とし、夜の商売も経験。
2012年 北海道から名古屋へ。夜の商売を経営後、現在の建設業を始める。

2021年7月2日(金)

ゲスト橋本栄松

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社ゴールドシップ 代表取締役 橋本栄松さんです。

宮藤:株式会社ゴールドシップさんは、どういった事業をされているのでしょうか?

橋本:建設業がメイン事業です。あとは、リサイクル業、農業開拓業もやっています。

宮藤:農業開拓業!?

橋本:実家が農家で、それを販売する手伝いをしています。例えば、市場に農作物を紹介したり、加工品も作っているのでインターネットで販売したり。

宮藤:建設業とは全然違う業種ですね。会社を立ち上げる時は、マンションの掃除からスタートされたんですね?

橋本:はい。

宮藤:あと、経歴を拝見しましたら、かなりご苦労されているということで。

橋本:そうですね(笑)

宮藤:私の興味で聞きたいんですけど。大学卒業後、大手企業に就職してサービス業を転々としたあと、夜の商売の経営をやっていたと。夜の商売というのは?

橋本:簡単に言うと風俗業です。風俗業を最終的に名古屋で8店舗経営するオーナーでした。札幌でもそういう職業に就いてまして。ご縁があって名古屋に来て、気づいたら会社を経営していたと。いろいろ大変な経験を、本当に大変な経験をしましたが…。

宮藤:事前のアンケートには具体的なお話を書いてくれていますが…、お察しします。

橋本:いろんな経験をして、ある時、リサイクル業とか建設業をやってみないか?って話があって。それまで、夜の商売の経営と掛け持ちで、事業をやっていたこともあって、「あっ、それ、自分でできるな」と思えるタイミングでした。

宮藤:なるほど。橋本さん、まだお若いですよね?

橋本:いや、もう43です。

宮藤:43歳ですか。いやもう、経験値が違いますよね。

橋本:同年代の経験よりは、それなりに。はい。

宮藤:ここからが本題なんですけど、結局いろいろ辞めて、建設業を始めて今、何年ぐらいですか?

橋本:8年になりました。

宮藤:家業を継いだり、後継者として経営するのと、創業するのは全然違いますよね。

橋本:違いますね。特に私は、名古屋が地元でもないし。ぽーっと来ていきなり「建設やる」「リサイクルやる」「農業やる」と言っても、誰も相手にしてくれないわけじゃないですか。

宮藤:そうか、そうか。

橋本:でも、これまでの仕事のつながりで、携帯にはいろいろな職業、例えば不動産屋さんもいて。とにかくまず電話をして、わからないけどできると言って。仕事を小さいところから取っていって。

宮藤:なるほど。人脈がカギと。

橋本:そうですね。あとは、まずは断られるのを前提で行くので。そういった意味では、地盤がなくて良かったのかなと。経験がなかったことのほうが、当然僕はできませんけど「できる職人います」みたいな。

宮藤:アンケートに「常に前へ前へ進んでいかないと壊れていくという恐怖と戦っている。ジェットコースターに乗っているようなイメージ」って書いてありますけど、ジェットコースターはまだ走ってますか?

橋本:もう、バンバン走ってます。まだまだです。

宮藤:やっぱり…何があるかわからないですよね。

宮藤:それでは、橋本さんが考える、業界の問題点や、業界の「ここを変えたい!」と思うことを教えていただけますでしょうか。

橋本:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、人手不足なのに外国人労働者を受け入れるハードルが、今の日本は高いと思いますね。

宮藤:外国人労働者、受け入れたいっていう気持ちがあるってことですよね。

橋本:ありますね。

宮藤:人手不足はありますもんね。若い人は、成り手が少ないですか?

橋本:少ないですね。「働ける環境」は整っているので、ぜひ入り込んできて欲しいし、建設業は、作り上げる楽しみ・喜びは絶対的にあると思うんですよ。

宮藤:一時「かっこいい」って言って、ガテン系、職人さんに憧れてた人いましたよね。

橋本:そうですね。楽しいと思いますけどね。日光の下で外で働けば、こうやって僕みたいに黒くなったりもできるし。

宮藤:あっ、日焼けサロンじゃないんですか?

橋本:違います(笑)外で働く時、天気がいい時は僕は率先して外に出て。で、日焼けクリームを塗って、紫外線を避けながら焼けて。

宮藤:失礼しました(笑)それで、外国人の方を受け入れるハードルが高いと。

橋本:はい、まずはビザの更新。そういった手続き関係が、大手の企業だと専門の担当者がいるんですね。総務だったり事務の人で、折衝する担当者がいる。でも、うちみたいな小さな企業だと、それを全部自分でやらなきゃいけない。

宮藤:そうか。

橋本:そういう手続きに詳しい人に協力してもらおうとすると、お金もかかります。

宮藤:現在、外国の方はいるんですか?

橋本:今、一人雇い入れてます。外国人実習生というのが、外国人を雇い入れる法律の中で決まっていて。

宮藤:「実習生」として入れなきゃいけない?

橋本:そうです。「労働者」として入れるとなると、専門職しか入れられないんですよ。会計士とか、特別な資格を持ってる人じゃないと入れられないらしく。なので、実習生として期間限定になってしまいます。

宮藤:経験を積んでから、次の段階にいくわけですか?

橋本:例えば、経験を3年積んだら、今の日本の法律だと「1回、自分の国に帰る」か、もしくは、更新して2年間延長をする。でも最終的に5年間くらいが限度らしいんですよ。ずっといることができない。

宮藤:ええ!それは知らなかった。

橋本:外国人実習生で来た子は、必ず帰らなきゃいけない。で、帰ってまた日本に戻ってくるかと言ったら…、なかなか戻ってこないじゃないですか。

宮藤:そうですよね。
橋本:まずは受け入れるための制度も。「来月来て欲しい」って言っても来月来ないんですよ。1年ぐらいかかるんですよ。1人入れるために。

宮藤:大変ですね。それで3年しかいられないんですもんね。

橋本:なかなかハードルが高いので、もうちょっと緩くして欲しいなと思っています。

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