ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

飯山晄朗
人財教育家、メンタルコーチ、中小企業診断士

飯山晄朗IIYAMA JIRO

富山県生まれ 金沢市在住の51歳
家電業界でトップセールスマンとなり、後進の指導も行う。その後商工団体の経営指導員に転職。11年間で5,000件超の相談をこなす。
起業後は、講演・研修講師として延べ3,500時間、受講者15,000名超。
チームのメンタルトレーニングも行い、県大会で歴史的大逆転劇を演じて甲子園出場を決めた高校を始め、全国制覇や全国表彰台など、結果を出す組織やチームが続出。またメンタル指導を行った選手がリオ五輪で銅メダル、平昌五輪で金メダルを獲得するなど、結果を出すアスリートも続出している。

ゲスト飯山晄朗

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、人財教育家・メンタルコーチの飯山晄朗さんです。

宮藤:「人財教育家」も「メンタルコーチ」も、正直よくわからないんですけど、どういったことをされているお仕事なんですか?

飯山:基本的に人に関する仕事です。「じんざい」って、”人材”ではなく“人財”。財産の「財」を使っています。例えば、会社とか組織とかチームとかに入ることが多いんですけど、そこで「財産となるような人財をつくっていこう」と。人の成長が会社の成長になるので、人が成長しないと会社は成長しないので。そういったことをやっています。

宮藤:具体的に、どういった方のメンタルトレーニングをしてきたんですか?

飯山:ビジネスの部分でいくと、経営者や管理者。あとは、マネージャークラスとか。そういった人たちのメンタルトレーニング、教育ですよね。

宮藤:へぇ~。

飯山:僕は「成果を作る」「成果をあげられるリーダーになる」ということをテーマにしているので、ビジネスではそういったところです。この「成果」を考えた時に、わかりやすいのがやっぱりスポーツ。勝ち負けがはっきりしますから。

宮藤:結果がはっきりする。

飯山:はい。ですので、スポーツ分野にも入っています。まぁ…リスクもあるんですけどね、その代わりね。

宮藤:今まで、オリンピックの金メダリストや銅メダリストをサポート。高校野球で歴史的大逆転で甲子園出場を決めた学校のメンタルコーチも。具体的に例えば、金メダリストの方に何をしてあげるんですか?

飯山:僕は、メンタル部分。心の部分ですね。

宮藤:「勝てる!勝てる!」とか?

飯山:そうですね。本番でちゃんと力が発揮できるようにする。

宮藤:それはいつから続いているんですか?練習から?

飯山:練習の時からですね。普段から能力を上げる方法を教えて、本番でちゃんと力が発揮できるように。僕は競技はわからない。例えば、金メダルを獲ったのはスピードスケートの女子なんですけど、結局スピードスケートのことは全くわからないんです。

宮藤:えっ。

飯山:ですが、その競技に向かう姿勢や、スタート前にどういう気持ちでいるのがいいのかとか、そういったことを話をしながら「心のつくり方」があるってことですね。

宮藤:はー!じゃあまず、信頼関係ですね。

飯山:もちろん、それがないとまず無理ですね。

宮藤:すごいな~。企業だったら、どういうことをやるんですか?

飯山:企業も一緒です。成果を作っていくために、こうやっていく時に心が折れたりとか、人間関係で躓いてしまったりだとか、プレゼンで失敗しちゃったとか、商談でうまくいくとかいかないとか。心の状態によって全て結果は変わるので。だから、その時の心の状態をどうするかってことをお伝えしています。

宮藤:へえ!考えたこともなかった…。心の状態なんか、全く(笑)

飯山:宮藤さんはもうばっちりだからですよね。いつもね。

宮藤:いやいやいや、ダメな時は、相手が悪いと思ってました(笑)

飯山:さすが!(笑)その感覚いいですね。それいいですね。僕も使わせてもらおう。「俺は悪くないから。結果でないのはお前が悪いんだよ」って(笑)

宮藤:基本的にその姿勢で、俺は改めないっていう…(笑)

飯山:ああ、いいですね。

宮藤:もともと飯山さんは、家電業界のトップセールスマンだったそうですね?

飯山:一応そうですね。家電メーカーにいて、その時にトップセールスを記録して。

宮藤:それは、家電量販店にいるわけじゃなくて?

飯山:要は、お店に売る方ですよね。例えば、量販店のような大型店を対象とするセールスだったんですけど。社内で順位付けがあって、そこで一番になりました。で、一番になったから辞めようかなと思って、辞めました。

宮藤:それで、次に何をやろうと思ったんですか?

飯山:経営コンサルタントで独立したかったんです。なので、そういうことを学べる場所がないかなと、地域の商工会議所などに行って、経営指導員っていう仕事を10年やって。まぁ、10年やったら辞めようって決めてたんで、その間に学ぶこととか実績は自分で作ろうと思って。

宮藤:事前アンケートに書いてあった、「高校のPTAの会長を3年間務め、その間に教職員のメンタルトレーニングを行い、部活動が軒並み好成績をあげた」と。これ、映画みたいな話ですね!

飯山:いやー。本当にできすぎなんですけどね。

宮藤:好成績をあげたからよかったですけど、好成績をあげてなかったら、これ…「ただ、なんか口挟んできたなあいつ」みたいな感じになるところで(笑)

飯山:「嫌なおやじだな」で終わっちゃうだけですよ。

宮藤:これは、何か気になったんですか?

飯山:高校野球で歴史的大逆転劇というのが起きて、「どうしてそうなったのか教えてほしい」ってなったわけですよ。

宮藤:なるほど。

飯山:僕が関わったのは、違う高校だったんでね。

宮藤:「あの高校はなんで甲子園にいけたんだ?」と。

飯山:そう。しかも、あんな勝ち方で。0-8で負けているのに、9回裏に9点取って勝つっていう。

宮藤:すごいですよね。

飯山:全国版でもいっぱい放送されましたけども。「なぜ高校野球でこんなことが起きたのか」「奇跡が起きた」と。それがあって、僕がPTA会長になった時に「あの時の、あのコーチもされていたんですよね?」「やってます」って話になって。

宮藤:うわー。

飯山:「ちょっと教えてください」となって、教職員みんなに研修をやったわけです。

宮藤:それ…無料?(笑)

飯山:もちろんもちろん。うちの息子と娘を預かってくれてますからね。もう何も言えないじゃないですか。あとは、「息子と娘の成績よろしく」としか言いようがなかったですよ(笑)

宮藤:僕、娘の学芸会の演目の作詞したことがありますけど、それはあの…「娘をよろしくお願いします」という気持ちはすごくあったんですけど、特にあんまりよろしくされていない…(笑)そうですか。

飯山:それは、楽しかったですね。

宮藤:ちょっと待ってください…先生は子どもに勉強教えている。その勉強を教えている先生に飯山さんが教えているわけですよね?飯山さんが子どもに教えればいいんじゃないかと思っちゃうんですけど(笑)

飯山:本当にそう思いますよね。

宮藤:飯山さんは先生に教えているわけですよね。何を教えているんですか?

飯山:子どもたちにどう接するか。接し方とか関わり方の話をします。あ、自分の息子とか娘のことは棚に上げてですよ(笑)

宮藤:上げてですね。「もっとこうした方が、子どもたちの成績が上がりますよ」とか?

飯山:「部活動の成績も、こうしたら上がるんだよ」っていう話を。やり方があるよってことで、「こういうふうに接してみて!」とかね。

宮藤:ちょっと、視聴率どうやったら上がるか教えてほしいな!(笑)

飯山:いやいやいやいや(笑)

宮藤:視聴率の上げ方だけはわからないんです、僕。毎回悩むんですけど。

飯山:もう、ドラマ、おもしろすぎて、本当にびっくりしますよ。

宮藤:あっ、メンタルをトレーニング今された!

飯山:いやいやいや。「やっぱり、リモートなんだ」と思うところとか。あれはおもしろかったですね。

宮藤:すいません。ありがとうございます(笑)

宮藤:ビジネスの分野での相談と、アスリートの相談って、僕からしたら全く別モノのような気がするんですけど、共通点はあるんですか?

飯山:結果を出すっていう点では一緒ですね。スポーツの方がより厳しいだけで。ビジネスは結果出さなくたって赤字だろうが生きていこうと思えば生きていけるわけですけど、スポーツは負けたら終わりですから。

宮藤:例えば、大坂なおみさんとか、今だいたいの選手についてるじゃないですか。メンタルコーチ。

飯山:はい。最近は多くなってきました。

宮藤:やっぱりそれって、人間ある程度のところまでいったら、最後はもう気持ちなんだっていうことなんですか?

飯山:そうなんです。例えばフィジカルで鍛えたり技術を鍛えても、結局本番で発揮できなかったら意味がないわけですよ。

宮藤:そうですよね。

飯山:はい。発揮するためにはやっぱり心の問題が影響するので、脳の使い方の話をしています。

宮藤:えっ?脳の使い方?

飯山:結局、脳の反応によって分泌されるホルモンが変わり、体の調子が変わっちゃいますから。

宮藤:ああ、そうか!

飯山:だから、心って言ってますけど、基本的に脳の使い方の話をします。例えば、緊張しやすいタイプとか、ちょっと油断してしまうタイプとか、いろいろあるわけですよね。その時にどう対処するかをお伝えしてますね。

宮藤:へえ。そうなんだ。じゃ、基本一緒っていうことですね。アスリートとビジネスマンも。

飯山:一緒です。基本。

宮藤:努力は自分でやるけど、最後本番で活かされるようになるには、メンタルがものをいうってことなんだ。

飯山:最終的にはそこですね。

宮藤:なるほど。わかりました!それでは、飯山さんの思う、ビジネスをしていく上での苦労を教えていただけますでしょうか。

飯山:これね、宮藤さんに言ってもホントしょうかないことなんですけども、こういう仕事をしてますと営業ができないんです。

宮藤:えっ?なんでですか?

飯山:営業してくる、例えば「こういうメンタルコーチなんですけどどうですか?メンタルトレーニング受けてみませんか?」とか、「コーチング受けてみませんか?」って言ってくる人を信用しますか?

宮藤:そっか…(笑)

飯山:そういうことです。コンサルタントでもあるので、経営コンサルもそうじゃないですか。会社に行って…。

宮藤:ああ、わかっちゃったんだ。教えてて。

飯山:「あなたの会社はどうですか?経営コンサルタントなんですけど、よくしませんか?」みたいに行くじゃないですか。「いや、別にお前、自分のことをまずやれよ」って話になるわけですよね。

宮藤:ああ…そっか!そうですね。

飯山:営業できないんです。

宮藤:じゃあ、噂が広まるしかないんだ。

飯山:そうなんです。口コミとか。

宮藤:口コミ…。

飯山:そういった意味では、ブログとかメルマガも毎日ずっと書いていて、15年くらい書いているので、5240ぐらいまで今来ましたけど。

宮藤:へえ!

飯山:そういうのもあって本も書けて。本も8冊出してますけども。20万部のベストセラーになったやつがやっぱり強くて。それで結構、全国的にバーッと。本が営業してくれてる状態ですね。今は。

宮藤:えっ!?いや、それってすごい矛盾ですね。宣伝しちゃいけないけど、宣伝しないと広まっていかないけど、宣伝してるってことは…「あいつ、怪しいぞ?」ってなるってことですもんね。

飯山:はい。自分から売りにいけないですよね。だからよくあるのは、コンサル会社とかは営業マンがいるわけですよね。先生ではなくて営業するだけの人が。「うちの先生、こんなの揃えてますから」って。

宮藤:ああ。

飯山:僕は自分でやってますから、自分で言って自分で営業しに行くと、「売れてないんです」って言ってるようなもんですから。

宮藤:これからメンタルコーチになろうとする人は大変ですね!

飯山:大変だと思いますね。メンタルコーチになりたい人に、僕もたくさん教えています。

宮藤:メンタルコーチのなり方ですか?

飯山:なり方とか、その講座で「メンタルトレーニングってどうするか」とか。

宮藤:メンタルコーチになるためのメンタルを教えてるってことですね。ちょっと、あの…本読みます。今度。

飯山:ぜひまた。よろしくお願いします。

アーカイブ