ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

梶本優
合同会社フリーキスワークス 代表

梶本優KAJIMOTO YU

岡山県で生まれ育ち、19歳で愛知県へ移住。
某大手電話会社にて勤務後、名古屋市内の工務店へ転職。
その後、設計事務所へ転職し、2015年4月に独立。FRCHIS,WORKS(フリーキスワークス)を始動。
2020年7月 合同会社フリーキスワークス設立。「あなたらしい、を自由な発想で」をコンセプトに、店舗や住宅のインテリアデザイン・リノベーション・インテリアスタイリングを行う。現在、名古屋市名東区と東京都港区に拠点を構えている。今年6月には、京都府への展開も予定している。

2021年2月5日(金)

ゲスト梶本優

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、合同会社フリーキスワークス代表、インテリアデザイナーの梶本優さんです。

宮藤: フリーキスワークス さんは、どんな事業をしている会社なんですか?

梶本:建設業をしておりまして、2015年4月に私が個人事業主として創業しまして、昨年7月に法人になりました。「あなたらしいを、自由な発想で。」というコンセプトで、店舗や一般住宅のインテリアデザイン、リノベーション、インテリアのスタイリング。イメージ的には、コーディネートのようなことをしています。

宮藤:一般の住宅もやるんですね。

梶本:一般の住宅もですし、店舗。特に、美容関係の店舗と関わりを持たせていただくことが多いです。他にも、飲食店や学校関係。クラシックバレエのスタジオをトータルでやらせていただいたり。いろんな店舗さんをさせていただいています。

宮藤:そもそも、インテリアデザイナーになろうと思ったのはどうしてなんですか?

梶本:高校生のときに、部屋の間取りを、当時縮尺とかもわからない状態で、新聞の折り込みチラシの裏紙に描いてたんですよ。

宮藤:へぇ~~~、変わってる(笑)

梶本:ですよね…。それで、23歳になる年に、あ、私バツイチなんですけど、

宮藤:急に!!(笑)

梶本:(笑)最初の結婚をするときに、ちゃんとした仕事に就いた方がいいというか、長く続けられる、自分が好きな仕事に就きたいなと思った時に、そのことを思い出したんです。

宮藤:あのとき裏紙に書いてたな~と。

梶本:はい。昔は、スーパーとかの折り込みのチラシって、黄色やピンクで、裏がまっさらでしたよね。そこに描いていて、そういうのを考えるのが好きだったなと思い出しまして。それが始まりですね。

宮藤:結婚は続かなかったけど、仕事は続いたと。

梶本:そうです(笑)

宮藤:「常識に囚われず、自由な発想で、ユーモアにあふれたデザイン」ということですが、常識じゃない作り方というのは、どういうことなんですか?

梶本:意識しているのは、1つの現場に対して、いろんなメーカーさんの商品を組み合わせてご提案したり。あとは、本来、壁の中に隠れてしまうような材料を、ひと手間ふた手間くわえて、壁や床の仕上げ材としてご提案したり。

宮藤:普通は、1つのメーカーにまとめて頼んだ方が、コストも安く済むし、面倒じゃないですよね。そこを、あえて他のメーカーにも入ってもらうと。

梶本:そうですね。結構、建築業界やインテリアは、住宅と商業施設用の建材とでは、機能やデザイン性も変わってきたりするんですが、自分の感覚で、それを組み合わせていったりも。

宮藤:それでは、梶本さんが感じる、業界の問題点を教えて下さい。

梶本:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、デザインに対する報酬が、軽く見られているんですよね。

宮藤:以前にも、デザインのお仕事をされている方が、同じようなことをおっしゃっていました。デザインに対する報酬という感覚、一般の方は、あまり知らないですよね。

梶本:おっしゃる通りで、馴染みが少ない。見積もりの項目でもそうなんですが、「デザイン費って、何ですか?」とか、「これは、どういう根拠でこういう値段なんですか?」とか。

宮藤:デザイン費。それは…ドラマや映画に対して、脚本のギャラって何ですか?というのと同じですよね。なんで費用がかかるんですか?って。いやいや、書いてるからかかるんだよ!と。まずは図面というか、どういうデザインにするかを考えないと。その費用は絶対に必要ですけど、相場が決まってないのか…。

梶本:それもあります。そこに自信を持って、価格の提示をできるようにセルフブランディングを積極的に行っています。あとは、見積もりの作り方1つにしても、実際にかかる工事はほぼ原価で出して、その分、設計とかデザインに関わる費用はこれだけですよ というように作ったり。

宮藤:金額の振り分け方が違うわけですよね。

梶本;クソ真面目みたいな意識で、実際に作ることに対してかかるのはこれだけ。それをデザインするのはこれだけと。

宮藤:でも、ブランディングって、難しいですよね。どうやって築いていくものなんですか?

梶本:1つは、どれだけ成果物の実績があるのか。完成したお部屋やお店ですね。数もそうですし、どういう種類のものがあるのか。2つ目は、デザイナーという立ち位置でやっていく以上、自分の名前を売らないといけない。いただく取材はなるべく受けたり、逆にこちらから費用を支払って、自分たちの価値を高めていくために必要な雑誌に積極的に出たり。

宮藤:2つ目は、デザインとは全然違う仕事だから、大変ですね。他にも、デザインしたものをマネされることがあるそうですね?

梶本:実際、あるお客様に提出した設計図がありまして。外観や内観のイメージパースを、うちは3Dで作るんですが、それをお渡ししたお客様で。結局、「他社の方が価格面で安かったので、そちらにお願いします」と言われたことがありました。後日、たまたま近くを通ったので、「そういえばあそこ、できたのかな?」と思って、目の前を車で横切ったら、「あれ?なんかこの色とかデザインって見たことあるな…」と思って。もしかして、うちが考えたものを、そのまま安く作ってくれる他社でやっちゃったんじゃないの!?ということがありました。結構ショックですね。

宮藤:・・・。・・・。

梶本:(笑)

宮藤:訴えてもいいと思いますけどね。それはショックですね。このあたりの場所だと記憶に残っていたってことは、手応えもあったし、自信があったデザインだったわけですもんね。

梶本:そうですね…。

宮藤:頑張りましょう!お互い!

アーカイブ