ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

町田郁
株式会社Airs Crowd 代表取締役

町田郁MACHIDA KAORU

H23年10月 Air Pitオープン
H25年4月 株式会社AirsCrowd 法人設立
H27年8月 AIサービス 軽貨物事業
H28年7月 ㈱AIサービス 法人設立
H30年3月 ミニトマト水耕栽培開始
H30年3月 (株)AIサービスをThe Whole Net(株)へ社名変更
H30年11月 一般貨物自動車運送事業 開始
R2年4月 粗挽きトマトウインナー 赤いかくれんぼ販売開始
R3年1月 合同会社まちだ農園 設立
R3年7月 ティシーカンパニー買収 代表取締役に就任

2021年8月27日(金)

ゲスト町田郁

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社Airs Crowd 代表取締役 町田郁さんです。

宮藤:Airs Crowdさんの事業内容を教えていただけますでしょうか?

町田:一般貨物自動車運送事業とタイヤホイール買取・販売。あと、農業をやっています。

宮藤:えっ!農業?運送業と農業ってことですか?珍しいですよね。全く別に始めたということですか?

町田:そうです。農業は、愛知県の豊橋という地域が高糖度のミニトマトが有名で。ミニトマトの水耕栽培をやっています。

宮藤:そのミニトマトは運んでるわけではないんですよね?運送業とは全く別で。

町田:全く違います。

宮藤:運送のほうは、どういうお仕事なんですか?

町田:運送は「一般雑貨」と言われるもので、ペットのエサとか飲料とか食品とか。いろんなものを運んでいます。

宮藤:運送業界って今どうですか?なり手は多いですか?

町田:ドライバーは、どこも苦労しています。人手不足ですね。

宮藤:自分だけのことで言うと、コロナ禍でネットの買い物が確実に増えて、運んでもらう回数も尋常じゃなく増えているような気がして。仕事が増えてるんじゃないかな?って思ってたんですけど、そんなことないですか?

町田:それでも3割~4割ぐらい減っています。観光客がいない分、家電、アパレルとか化粧品の消費がなくなって、物流センターに運ぶものが減っています。

宮藤:トータル、減ってるんですね。そうなんだ…。では、町田さんが業界の「ここを変えたい!」と思うことを教えていただけますでしょうか。

町田:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、業界の構造的な問題で、運送ドライバーの待遇が悪いまま改善されないんです。

宮藤:なぜ待遇が改善されないんですか?

町田:働き方改革で残業をカットされてしまうと、ドライバーが目的地に辿り着けなかったりして。

宮藤:働く時間が決まっていると、途中まで行ったのに、それ以上行っちゃいけない と。

町田:そうですね。ましてや長距離だと、4時間に1度、15分の休憩を入れないといけないんです。もともと運送事業で決まっているんですが、その休憩が取れないぐらいの時間になったりします。

宮藤:ああ、そうか。逆に「残業しちゃいけない」と言われると、本来取らなきゃいけない15分の休憩が取れない?

町田:厳しいですね。中間の荷主さんから、仕事をいただく時に高速代も出してくれれば、高速を使って、サービスエリアで休憩をすることは可能ですね。

宮藤:それしかないんだ、逆に言うと。今、どういうふうに改善すればいいかの問題は出ているんですか?

町田:荷主さんからいただく運賃が上がらないことには…。でも、私どもの会社はドライバーを休ませること優先で、「高速に乗って休めるところで休め」と指示は出しています。

宮藤:荷主さんに配慮してもらうことはできないんですか?

町田:できないですね。もうこちら側で会社の利益を削って高速代を出すしか。

宮藤:どう考えても高速乗らなきゃいけないような時も負担するんですか?

町田:そうです。荷主さんのほうでも「夜7時以降なら高速代出します」とか、ある程度決まっているんですけど、それまでに積んで出ちゃうと高速代が出ないんです。

宮藤:考えもしなかったな。高速料金を誰が出しているかなんて。でもバカにならないですよね。長距離だとどこからどこまでって決まっているんですか?

町田:私どもの会社だと、関西・中部から北関東のほうまで走るので。1日300km以上走りますね。

宮藤:例えば、愛知から茨城とか栃木とかまで?

町田:そうですね。群馬も行きますね。

宮藤:その他、事前のアンケートに、「大型トラックドライバーは、ピリピリしてしまうと事故につながるので楽しくしようと心掛けている」と書いてありますが、「楽しくする」というのは職場のムードですか?

町田:そうですね。各長距離ドライバーは携帯を会社から支給していて。かけ放題でドライバー同士で「好きに電話していいよ」と渡しています。

宮藤:じゃ、同業者、仕事仲間と連絡取り合って?

町田:そうですね。

宮藤:そうなんだ。確かに、空気が悪くてイライラしてたりすると事故ったりもしますしね。事故が起きた時はどうするんですか?

町田:優先的には「相手がいるか、いないか」と、あと「ドライバーの体の状態」ですね。もうトラックに関しては直せばいいだけなので。

宮藤:鏡ですね。運送業者の。

町田:帰ってきた時に事故報告書は出してもらって反省はしてもらいますけど。無事に帰ってくるまではやっぱり安心してもらって。

宮藤:そうか。それ以上言ってもしょうがないですもんね。人はミスる時はミスる。

町田:はい。

宮藤:あと、「今後、こんな風に事業を広げていきたい!」と考えていることはありますか?

町田:農業を通して、食の楽しさを伝えていきたいと思っています。やっぱり、子どもたちが好き嫌いが当たり前のようにあったり、食品の廃棄が当たり前なので。そういったロスをなくしていきたいと思っています。

宮藤:例えば、今はどういうものを作ってらっしゃるんですか?

町田:今は高糖度のミニトマトなんですけど、この夏からはキャベツですね。

宮藤:そうなんですか。それは、ご自分で作っているんですか?

町田:そうです。土地を買って準備に入っています。農家資格も、この一般貨物と同時期に取りました。

宮藤:好き嫌いを無くす工夫って、何か試みているんですか?

町田:トマトを嫌いな子どもって、結構いますよね。それをウインナーで。ウインナーって好きな子どもが多いじゃないですか。

宮藤:ウインナーが嫌いな子どもは、あまりいないですね。

町田:ウインナーを作る時、具材に水を4割ぐらい入れるんですけど、その水を全部糖度の高いトマトだけでやっています。

宮藤:トマト味のウインナーってことですか?

町田:はい。そうです。

宮藤:ウインナーを食べていると、トマトもちょっと食べているという。

町田:はい。

宮藤:それは…でも…、トマトを好きになりますかね?(笑)

町田:トマト嫌いな人でも食べられるウインナーですね。

宮藤:なるほど。いろいろ工夫しているんですね。もうこれ、農業ですらないですね、そこまでいくと。食品開発ですもんね。

町田:はい。そうですね(笑)

宮藤:手広くやっているんですね。でも、そのドライバーさんの働き方の問題は、改善されるといいですね。ドライバーさんがそんな大変な思いをしていると思ったら、なんかもうちょっとインターホンで来た時に機嫌よく出たほうがいいですよね。

町田:はい(笑)そうですね。

宮藤:「ご苦労さまです」とか、言っていったほうがいいですよね。

町田:はい、言ってあげて下さい(笑)

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