ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

野村慎吾
株式会社TIMBERLINE 代表取締役

野村慎吾NOMURA SHINGO

2001年 武蔵野市立第3中学校卒業 
2008年 都内某造園会社入社
2017年 都内某造園会社退社
2017年 TIMBERLINE設立
2019年 株式会社TIMBERLINE設立 代表取締役就任

2021年6月11日(金)

ゲスト野村慎吾

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社TIMBERLINE 代表取締役 野村慎吾さんです。

宮藤:株式会社TIMBER LINEさんは、どんなことをされている会社なんですか?

野村:弊社は、高木とか巨木・大木などの枝下ろしや伐採・特殊伐採をメインに、公共施設とか民間施設、別荘地などの樹木の管理ですね。

宮藤:外に面してバーッと木が生えているようなところとか?

野村:はい。簡単に言うと、普通の造園業とか植木屋さんと大きな枠組みは一緒です。

宮藤:そうなんですね。野村さん、あまり植木屋さんに見えないですね。

野村:いやいやいや(笑)

宮藤:じゃぁ誰が植木屋さんっぽいのかというと難しいですけど(笑)すみません。植木屋さんってイメージは湧くんですけど、背が高い木を管理してる?

野村:そうですね。神社とか大きい木があるじゃないですか。ああいう木をメインに扱っています。

宮藤:じゃ、割と危険を伴う仕事ですよね。

野村:そうですね。クライミングで使うようなロープでハーネス入って。

宮藤:それは、高い所に引っ掛けて?

野村:そうですね。それを飛ばして、行きたいところに掛けて、ロープを戻していってセットして上がっていく。

宮藤:植木屋さんとは違う資格が必要なんですか?

野村:海外だと正式な資格はあるんですけど、まだ日本だといろいろグレーな感じになっていて。資格はあるはあるんですけど、必ず持ってなきゃダメってわけではないですね。

宮藤:そうなんですね。海外では“アーボリスト”って言うんですか?

野村:はい、“アーボリスト”とか“アーボリカルチャー”と。剪定や、根元まで切っちゃうような伐採とか。

宮藤:植木屋の範疇を超えてますよね。全然聞き馴染みのない言葉でした。野村さん自身は、なぜこのアーボリカルチャーの道に進まれたんですか?

野村:もともとは普通の町の植木屋さんみたいな、造園業からなんです。日本でやっている人は、だいたいそこスタートが多いと思います。で、普通の植木屋さんだと木を植えたり庭の手入れをやったりとかいろいろある中で、僕の場合は大きい木に携わる機会が結構ありまして。そこで「好きだな」と。そういう人たちが割と日本だと、この道にいくようなイメージはありますね。

宮藤:そんな野村さんが、業界の「ここを変えたい!」と思う点を教えていただけますか?

野村:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、まだまだ日本では、アーボリカルチャーの技術の認知度が低いんです。

宮藤:僕も今日初めて知りました。もっと技術として世の中に発信していきたい?

野村:そうですね。まだまだ海外と比べると技術的にも全体のレベルも劣っていたり。僕が偉そうに言うことじゃないんですけど。

宮藤:でも、日本は、木自体はたくさんあるじゃないですか。

野村:森林大国って言われてますからね。

宮藤:それなのに、知られていないんですね。やっている人が少ないんですか?

野村:日本だと少ないですね。やれる人も限られるとは思うんですよね。誰しもが「はい、やります」って言ってやれるような感じでもないとは思うので。

宮藤:なり手も少ないってことなのか。

野村:少ないと思いますね、若い人は。

宮藤:「こういうふうに木がきれいに立っているのは、アーボリカルチャーの人がいるからなんだ」「アーボリストのおかげなんだ」という認知を広げないといけないですね。
野村:そうですね。

宮藤:腕のいいアーボリストって、どういうところが優れていると思いますか?

野村:僕が思うには、現場で安全にこなして事故を起こさないことが一番だと思います。やっぱり、どんなに腕のいい人でも、何かすぐに事故を起こしちゃう人は…っていうのはあるし。

宮藤:例えば、どういう事故が多いんですか?

野村:落下事故(木の上から落ちる)や切断事故(チェーンソーなど)が多いです。
やっぱり頭上20mや30mっていうところで大きいチェーンソーを振り回すじゃないですけど、切るので。自分が立ってる場所も常に不安定な場所でポジションをキープしながら切って。さらに、切ったものがどう動くかっていうのを全て考えながらやらなきゃいけないので。

宮藤:なるほど。やっぱり安全面をちゃんと守れる人っていうのがいいアーボリストになるんですね。

野村:第一条件だと思いますね。

宮藤:野村さん、「ツリークライミングのレクリエーションイベントを計画中」なんですね。ツリークライミングって木登りってことですか?

野村:アーボリストたちが木にアクセスする道具を「ツリークライミング」と言うんです。

宮藤:そういう言葉があるんだ。どれぐらいの高さの木に登るんですか?

野村:しっかり道具があれば、初めてやる人でも全然20mとかいけちゃうと思います。

宮藤:ええ!20m!?

野村:そのくらい、道具がしっかりしているので。

宮藤:俺は無理だな(笑)高い所が怖くて。すごい、高いところにいるっていうだけで軽くリスペクトですけどね。

野村:いやいや、全然。

宮藤:本当にケガなどしないように、アーボリストの認知度が上がるよう、頑張って下さい!

野村:ありがとうございます。

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