ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

酒井麻衣子
株式会社スーパー秘書 代表

酒井麻衣子SAKAI MAIKO

2014年フリーランス秘書として独立。 中小企業の経営面、人材不足部門 (経理、人事、営業など)の サポート、経営面のサポートを6年間行う。 2020年9月株式会社スーパー秘書を設立。 補助金関連、顧客フォロー、売上UPの業務を得意し IT企業から飲食店まで幅広く対応している

2021年4月16日(金)

ゲスト酒井麻衣子

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社スーパー秘書 代表 酒井麻衣子さんです。

宮藤:会社名が「スーパー秘書」なんですね!

酒井:はい。わかりやすくしました。

宮藤:秘書というと、企業の社長のスケジュールを管理したり、黒い手帳を持って立っているイメージがありますが、“スーパー秘書”は具体的にどこが違うんですか?

酒井:私はほぼスケジュール管理はしないんですけれども、「ここがスーパーかな」って思うのは“売上を上げる秘書”というところです。

宮藤:すごいじゃないですか。売り上げを上げてくれるんですか?

酒井:はい、頑張っています。

宮藤:自らハードルを上げてる感じですよね。

酒井:もともと営業を10年以上してきて、クライアントさんが経営者の方が多いので、ご紹介することで売上が上がることもあります。

宮藤:「ただ事務的なことをするだけでなく、企業に合った提案をしたり、知り合いの経営者をマッチングしたり」と。“人脈がある秘書”っていうことですかね?

酒井:そうですね。そんなにすごい人脈はないんですけれど、たぶん言ってもらえれば業界問わず、ご紹介ができる可能性はあるはずです。

宮藤:企業や事業主の人手不足の部門や事業をアウトソーシングでサポートしているそうですね。

酒井:はい。秘書って社長の隣にいるイメージが強いと思いますが、私は「私をシェアしてください」と考えています。

宮藤:掛け持ちされているんですか?

酒井:そうですね。今は5社なんですけど。

宮藤:えっ、5人の社長とやりとりしている秘書なんですね。

酒井:そうですね。そうするとどうしても「いつも隣に」が難しいので、アウトソーシングでサポートをさせていただく。オンラインで隣にいます。

宮藤:「補助金のサポートがメイン」と事前のアンケートに書いてあるんですけど、これはコロナ禍で?

酒井:そうですね。もともと独立した時に、補助金をやっている会計士の先生から秘書的な形でオファーをいただいたんですけれども、コロナの影響で補助金を知らなかった方が知るようになって、すごい相談が増えたんです。

宮藤:なるほど。それで今はそっちがメインに。そして、「社会進出していきたい女性のための、スーパー秘書養成講座ができたら」とありますが、スーパー秘書を育てる?

酒井:はい。私も秘書が欲しいなって思うので(笑)

宮藤:ああ!スーパー秘書の秘書。

酒井:何人もいたほうが、自分も助かると思って。

宮藤:そもそも、秘書だったわけじゃないんですよね?どういう経緯でこの“スーパー秘書”をされるようになったんですか?

酒井:もともとは、事務作業が好きじゃなかったのでベンチャー企業の営業をしていて。ベンチャー企業からまたベンチャーの研修会社に移って、そこで社長さんの人脈ができまして。そこの受講生が経営者の方ばかりだったので、それで「手伝ってよ」と言われることが多かったんですけど、私はいち会社員でそれができなかったので「じゃあ、独立して手伝います」ということで。

宮藤:我々のイメージする「社長」って、すごく毅然として迷いがない感じがするんですけど、セミナーに行ってるんですか。

酒井:はい。社長は孤独に悩んでいるっていう。

宮藤:社長がどこか集まる場があるってことですよね。社長って誰にも相談できないですもんね。

酒井:そうですね。秘書っていう立場になった時に、愚痴も聞きます。

宮藤:やっぱり。社長がそもそも人の愚痴を聞く側ですもんね。その社長の愚痴を聞いていると。なんとなくわかってきました。昨年9月にこの「株式会社スーパー秘書」を設立されたんですね。

酒井:はい。ちょっと大変な中だと思いますが。

宮藤:この番組に、実際に社長の秘書をされている方からメールが届いたんですけど、「社長のプライベートとか、どこかお店の予約したりとか、そういうことまでやらなきゃいけない」っていうメールで。今、酒井さんがやっているスーパー秘書のお仕事の中で「これが大変だな」って思うことはありますか?

酒井:そのメールにもあるように、ランチの予約をしたりとか、「クリーニング取りに行って」とか。そういうものもありましたけど。引っ越し手伝いもありました(笑)

宮藤:そんなこともやってるんですか!だって、5人の社長と同時にやってるんですよね?

酒井:そこは携帯でやりながら。「引っ越し、なんで私が話を詰めているんだろう」と思いながらやったりしてましたね、そういえば。

宮藤:やってみないとわからないですよね。「これ秘書の仕事じゃないな」っていうのが。

酒井:でも、そういうのもすごく多くて。私はフリーの秘書なので、24時間業務時間が特にないので。遊びに行っても、何かあれば対応ですね。

宮藤:じゃあ、プライベートでご飯食べていたり遊びに行っている時に、社長から連絡が来て「これこれ、こうなんだけど」っていう時には行かなきゃいけない?

酒井:東京にいない時には電話で対応しますけど、遊びに行っている時にお怒りの電話が来ちゃうと、テンションが下がります。

宮藤:そうですよね。一対一の秘書でも大変なのに、5人掛け持ちしているんですもんね。

宮藤:外部の秘書として、企業やクライアントの信頼を得るために心がけていることはありますか?

酒井:社長が言えないことを聞くことも多いですし、あと、社長に意見ができる人っていないので、すごく言います。社長に提案とか、「もっとこうしたほうがいいと思います」みたいな、普通の社員の人が言えないようなことは結構ズカズカ言いますかね。

宮藤:そうか。それはありがたいですね、考えると。怒られたりしないですか?

酒井:怒られます。そういう時は、「一番最初にクビになるの、私かな」って思ったりもします。やっぱり外部だからこそ、切られるのも早いと思うんですけど。

宮藤:でも、逆に言うと、外部の人だからこそ頼りになるし、言いやすいこともあるし。

酒井:そうですね。あとはやっぱり、1社だけじゃなくて数社の業種問わずの秘書をしているからこそ、他の業界の新しい取り組みをお伝えできるところは強みだと思っています。

宮藤:その会社の社員だと中のことしかわからないけど、なるほど。そんな酒井さんがお仕事をされている中で、「ここは問題だな」と思うことを教えて下さい。

酒井:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、在宅で仕事をしたい人がたくさんいらっしゃるんですが、中には「事務なら簡単にできる」と考えている人も少なくないんです。

宮藤:「事務だったらできるだろう」と?

酒井:はい。「事務をなめるな!」っていう感じです。やっぱり企業に提出するので、誤字脱字はもちろん、文字の大きさから、ホントに細かいことを言うと多いんですけども。「提出物として、ただ作業すればいいんじゃないよ」っていうものが多いですかね。

宮藤:データの正確さはもちろんですけど、ちゃんと内容が伝わるようになっているかとか。

酒井:そうですね。あと、提出した時とか受け取った時に、依頼した側のさらに一歩上をいく成果物として出してほしいので。ただ文字を入れればいいものではないと思います。

宮藤:そういうのも指導しているんですか。

酒井:はい。私のところは女性が多いんですけど、今後独立したい方もいるので、そういう「在り方」や「考え方」もお伝えしたほうが「なんでそれをやらなきゃいけないんだろう?」と理解しやすいと思って。

宮藤:リモートが増えてリモートに慣れてきているけど、やっぱりリモートにはリモートの気遣いがありますよね。必要なことだけやりとりしてても距離が縮まらないし、どんな人かわからないですもんね。

酒井:そうですね。あと、打合せが23時になったりも。それもちょっと困るなって…。

宮藤:そうか。今までだったら常識的な時間でやってたのが、家でもできるってことは、またプライベートがなくなっちゃいますね。

酒井:それはびっくりしました。しょうがないですけど。話してたら「夜中の3時です」みたいなこともあったので。

宮藤:「行けない」が通用しなくなりますもんね。

酒井:そうなんですよね。それが当たり前になってきているので、もうちょっと工夫していかないと。

宮藤:もう、「12時以降はやらない!」とか。「なんだよ、じゃ他の人に頼むわ!」ってなっちゃいますもんね、まだまだ。

酒井:そうですね。気分転換に、毎週1回ホテルに行ったりしています。環境を変えたほうがいいかなと思って。

宮藤:なるほど。大変ですね。

酒井:はい。楽しくはやってます(笑)

宮藤:ありがとうございます。

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