ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

清家ゆきち
株式会社ICHIZEN CEO

清家ゆきちSEIKE YUKICHI

19歳 ロックバンドで音楽活動を開始
25歳 知人と共に会社を設立
28歳 独立し、株式会社ICHIZENを設立。9年間活動したバンドを解散し、役者としての活動も開始
29歳 飲食事業を中心とした株式会社UI protectを設立、現在は会社経営をしながら映像作品を中心に役者としての活動を行う

2021年8月13日(金)

ゲスト清家ゆきち

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社ICHIZEN CEO 清家ゆきちさんです。

宮藤:会社のお話に入る前に…、プロフィールを拝見しましたが、19歳から9年間バンド活動をされていたと?

清家:はい。ロックバンドをやっていました。

宮藤:それは9年間、楽器は何だったんですか?

清家:僕はギター・ボーカルです。

宮藤:都内で?

清家:都内ですね。でも、いろいろ行ってましたけどね。メインはずっと東京の府中を拠点にやっていました。

宮藤:バンドを辞めて、新しくこの会社を立ち上げたんですね。なんか、社長で元バンドやってたっていう人、時々いますよね。何なんだろう。音楽やってる人は「社長なりたい」って思うんですかね。

清家:どうなんですかね(笑)

宮藤:どっちが先なのかわからないですけど。そして、28歳の時に株式会社ICHIZENを設立されたそうですが、今度は役者としての活動を?

清家:はい。ICHIZENという全く別で会社をやりながら、今は役者を。ずっとやりたいなと思ってたので「このタイミングだ!」って。今、始めています。

宮藤:今どういう活動をされているんですか?

清家:映画の撮影を1本5月に撮り終えて、それが来年の4月に公開で。主演作品になるんですけども。

宮藤:主演!!なんか、我々が辿ってきた道とは全然違う道を辿ってますね。社長になり、そして主演映画も公開される人ってあんまりいないと思いますけど。

清家:いやでも、すごい楽しいですね。

宮藤:珍しい人生ですね。

清家:ありがとうございます(笑)

宮藤:話を会社のほうに戻しますが、株式会社ICHIZENさんは、どんなことをされている会社なんですか?

清家:メインは「営業代理店業」っていう、営業を主にやっているんですけども。例えば、「この商品を売ってください」っていう依頼が来るので、それを一生懸命案内したりとか、そういったことが多いかもしれないですね。そのほかに飲食事業をやっていたり、あとは福祉事業も。

宮藤:飲食っていうのは、お店ですか?

清家:そうですね。燻製中華のお店を。

宮藤:燻製中華!?

清家:はい。国分寺でやっているんですけど。

宮藤:すげえな。社長で、主演映画があって、燻製中華やってるって。もう結構迷子になってるんですけど。多角的にビジネスをされているようですが、特に今、力を入れているのはどんなことですか?

清家:今、ミュージシャンをいっぱいかき集めて「一緒に仕事やろう」ってやってるんですけど、「大変」と思う人間が圧倒的に多いので、そのミュージシャンたちに営業の楽しさというか、「大変じゃないよ」「面白いんだぞ」というのを。そこが一番力を入れている部分かなと思いますね。

宮藤:わ、考え方の根本が自分と違う気がする。ミュージシャンを営業マンとして使っているということですね。

清家:そうです。

宮藤:へえ。面白い。

清家:会社の7~8割ぐらいはミュージシャンで。ロックバンドのバンドマンを集めてみんなで。

宮藤:バンドマンっぽい営業マンってことですね(笑)

清家:そうですね(笑)

宮藤:新しいですね。

宮藤:そんな清家さんがビジネスにおいて、ある目標を掲げているそうですが、教えていただけますでしょうか。

清家:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、世の中の“営業=大変”というイメージをなんとか払拭したいなと思っております。

宮藤:さきほどもおっしゃっていたことですね。営業って、知らない人のところに挨拶に行ったりとか、コミュニケーションが大変っていう。僕もあまり得意じゃないし、たぶんあまり好きじゃないだろうなと思うんですけど…、どの辺が楽しいですか?

清家:そもそも「やりたくない」っていう気持ちを持っていたお客さんをやりたくさせる。“人の気持ちを変える”っていうのが、営業として一番面白い部分なので。「全然やりたくない。うちはやらないよ」とか、そういう気持ちだった人が、実際にやってみた後に「本当にやってよかった」っていう。本当に結構これ多いので。そういう気持ちになってもらっているところを見た瞬間に「うわ~楽しい!」ってなりますね。たまらないです。

宮藤:それは、例えば何かを売りに行った時に、「うちはいらない。それは」って言われて「いや、そう言わずに、こういう使い方もあるんですよ」とか「こういうところがいいんですよ」って言って「じゃ、買うか」ってなって、「買ってよかったよ」ってなるっていう。

清家:そうですね。

宮藤:そのプロセス全てが楽しいってことですね。それは、営業マンに向いてますね。普通の人は、そこでちょっとネガティブなことを想像しちゃうんじゃないですかね。

清家:そうですよね。

宮藤:「いらないよ」って追い返されたりすると傷ついたり。それはあまり気にしないんですか?

清家:そうですね。「そういう人はしょうがないよ」と。やっていくとそういう人たちが当たり前になってくるので、最初に「そういうところは大変だよ」とか、いっぱいそういう前情報を教えておいてあげると、免疫ができてきます。

宮藤:ああ。

清家:それで実際にやってみて、「確かに本当だ。めっちゃ断ってくる」みたいな感じになってきて、そこから徐々に「どうやったらそういう人たちがやりたい気持ちになるか」というスキル的な部分や気持ちを教えていくと、どんどん楽に営業できるようになります。

宮藤:それって、バンド活動してたことが活かされてるなって思うことはありますか?

清家:めちゃめちゃ思いますね。ロックバンドやってた時は、ライブに出て、いろんな人とコミュニケーションを取って輪を広げてコミュニティを大きくして、お客さんを集客をしたり。あとは、打ち上げに毎回出て、初めましての人とお話をしまくるので。コミュニケーション能力としては活きているなと思いますね。

宮藤:ギター・ボーカルってことは、MCもやるわけですもんね。

清家:そうですね。MCはめちゃめちゃ苦手だったんですけど(笑)

宮藤:知らない人の前で喋っていい気分にさせていかないといけないじゃないですか。バンドのボーカルって。

清家:はい。そうですね。

宮藤:今、話聞いていて思ったんですけど。そう考えると、ミュージシャンを営業マンに変えるのって意外といいことなのかもしれないですよね。

清家:そうですね、すごく楽しんでやってくれています。もともとコミュニケーション能力が高い人たちが多かったので。

宮藤:いいところに目を付けましたね。事前のアンケートに「営業は環境次第で脳汁が出て」って書いてありますけど。

清家:脳汁出ますね。めちゃめちゃ出ますね。

宮藤:脳汁って僕も出てるのかもしれないけど、どれが脳汁かわかってないのかもしれない(笑)さらに「とても楽しい!健康にもいい!」と。

清家:健康にいいですね。いっぱい歩くので。

宮藤:なるほど(笑)足でね。ご自身が優秀な営業マンであることと、優秀な営業マンを育てるのはまた違ったスキルだと思いますが、新しい人材を育てるということについては、何を心がけていますか?

清家:まず、営業=大変というのを払拭して「楽しい」と思ってもらう。そして、ここにも書きましたが「脳汁が出るんだぞ」と。取れた瞬間は「やった!」と、かなりドーパミンが出るので。その成功体験をいっぱい作ってあげて、あとは未来の希望ですね。「こういうふうに取っていけば、月に15日働くと、これぐらいお金が稼げるスキルが身に付くんだよ」という。そこから自信がついて、日常も変わってきます。そうやって、実感を与えていくというのが多いですね。

宮藤:なるほど。ありがとうございました。

清家:ありがとうございました。

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