ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

殿村竜太郎
株式会社ケーピ―コーポレーション 代表取締役

殿村竜太郎TONOMURA RYUTARO

H16年 株式会社ケーピーコーポレーション 入社
H23年 株式会社ケーピーコーポレーション 代表取締役就任
H31年 株式会社トノマル 代表取締役就任

2021年4月9日(金)

ゲスト殿村竜太郎

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社ケーピ―コーポレーション 代表取締役 殿村竜太郎さんです。

宮藤:ケーピ―コーポレーションさんは、どんなことをしている会社なんですか?

殿村:飲食店を始める方に、物件探し、店舗の設計、店舗の内装工事。あとは、融資相談とか、業務用厨房機器の販売。鍋や包丁、食器の販売とか…様々なものを販売させてもらっている会社です。

宮藤:飲食店を始める方にってことですよね?

殿村:そうですね。

宮藤:一から十までですね。

殿村:はい。専門でやっています。

宮藤:特に紹介したい事業のポイントなどありますでしょうか?

殿村:もともとは、昔ながらのお店に伺って、お客様とお話して販売するのを主流でやってたんですけれども、新型コロナの問題もあって、「厨房ベース」というインターネット販売のサイトを立ち上げました。今、全国の飲食店に販売をさせてもらっています。

宮藤:この「厨房ベース」のサイトを拝見しましたが、一般家庭では絶対使わないようなシンクとか冷凍庫とか、本当にお店の厨房にあるやつですよね。これをネットで買うってことですね?

殿村:そういうことですね。

宮藤:今は写真だけ見て買う人も多いんですか?

殿村:ネットだけだと「難しい」「写真だけだとわからない」っていう声がかなり多いです。必ず問い合わせがきて、それに対してヒアリングさせてもらっています。

宮藤:トラブルもないようにしているんですか?

殿村:そうです。業務用の厨房機材、例えばガス器具とかも、家庭で使っているようなガス器具よりも火力が強いので、知らない方が設置して使うと火事が起きることもあります。難しい商材にはなってしまうので、例えば一から十まで現場で工事業者さんと打合せしたり、ちゃんと使えるように現場で話して購入してもらうスタイルをとっているのは、うちぐらいだと思います。

宮藤:事前アンケートに書いてありますけど、「厨房ベースでは、日本全国どこでもスタッフが現地に打合せに行き図面作成まで行い搬入。電気屋さん、水道屋さん、ガス屋さんなどともお客様に代わり打合せする」と。これ、めちゃめちゃ大変じゃないですか?

殿村:大変です(笑)

宮藤:全国どこから注文があっても行くわけですもんね。

殿村:そうですね。ただ、それをやってでもやっぱり危ない製品も多いので。お客さまに納得して買ってもらうことが第一です。

宮藤:逆に言うと、届いてびっくりする!みたいな、初心者が店を始めようと思って買ってトラブルになることもあるんですか?

殿村:ありますね。新品で何十万円もする冷蔵庫を買って、お店に納品しようと思ったらそもそも入らない、と。

宮藤:へえ!

殿村:間口がちょっと足りないからとか。それで購入した会社に問い合わせをすると、「お客さんが自分で選んだものだから、返品できません」と。「困っちゃうんでどうしたらいいの?」というのが、結構まかり通っちゃった業界ではあります。

宮藤:そうなんだ…。こわいですよね。

宮藤:それでは、殿村さんが感じる、業界のここを変えたい!と思うことを教えていただけますでしょうか。

殿村:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、この業界、全く同じ物・同じ工事でも、販売会社によって倍近く価格の幅があるんです。

宮藤:えっ!それ、ダメじゃないですか!

殿村:そうですね…。

宮藤:それは、誰が得して誰が損しているんですか?

殿村:そういうのを取り扱っている会社が得をして、お客さまが損していますね。単純に高く売っている。知らないと思ってね。

宮藤:でも、そりゃそうだよな。初めて業務用の厨房機器を買おうと思っても相場がわからないですもんね。

殿村:そうですね。定価が100万円ぐらいのものが、20万円で販売している会社もあれば、40万円で販売する会社もあるんで。知らないで損している方は多いと思います。

宮藤:それに対して、どういうふうに対処されているんですか?

殿村:うちの会社では、価格を一律で設定しています。「お客様を見て値段を変える」ことはやらない。そういうことをやる社員が出てこないよう、社員教育の徹底もしています。

宮藤:なるほど。最初に「お店を始めたい」という時は、だいたい初心者ですからね。ちゃんと相談に乗ってくれる人がいたほうがいいですよね。

殿村:そうですね。

宮藤:そして、経営する上での苦労について、事前のアンケートに「人材教育」と書いてありました。どういうことでしょうか?

殿村:自分自身が、18歳の時に今のケーピ―コーポレーションに入社して、たたき上げで社長になったような人間でして。

宮藤:えっ!最初は普通に社員だったんですか?

殿村:はい。営業初心者で。飛び込み営業から始めて。パソコンも使ったことがなかったんで。

宮藤:そうなんですか!社長が辞めちゃったっていうことですか?

殿村:社長が代替わりをするタイミングで、「お前、やってみないか?」っていうことで。

宮藤:うわ、すごい!26歳の時に?よっぽど有能だったっていうことじゃないですか!

殿村:いやいや。気合と根性だけはあったというだけで。

宮藤:気合と根性…(笑)そんな、なんでもかんでも気合と根性じゃ無理ですよ!今、失礼ですけどおいくつですか?

殿村:36になります。

宮藤:じゃ、社長になってちょうど10年で36歳。

殿村:勉強中です(笑)

宮藤:人材教育に関して、具体的に苦労したことはありますか?

殿村:自分自身がたたき上げなので、気合と根性がない社員はダメだと思って、若いうちはずっとやってきてしまって。今思えば、僕のスタイルが嫌で辞めていった有能な人材もかなり多かったのは事実なので。

宮藤:あぁ…。

殿村:今は、色んな経営者の方から経営方針を聞いて勉強しながら、自分なりにやっています。

宮藤:他の会社の経営者から?

殿村:そうですね。社員への対応とか、接し方を自分の中で日々変えながらやるようにしています。

宮藤:上に立つ人は大変ですよね。自分も変えていかないといけないですもんね。

殿村:そうですね。でも見方を変えて、「この部署がダメでも、彼はこの部署ではできると思う」と、会社が大きくなって部署が増えてきたので、色んな適材適所の部署に配属してあげることができるようになりました。自分が面白いと思うことを伸ばしてあげるっていうのも、経営者の仕事なのかなと思ってます。

宮藤:おぉ!なんか、年上と話しているような気分です(笑)

殿村:あ、すみません(笑)

アーカイブ