ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

渡邊恭平
株式会社渡邉サッシ工業 代表取締役社長

渡邊恭平WATANABE KYOHEI

高校中退後、16歳で建具工事業の会社に入社し3年間実務経験。
1年程、飲食店に勤め、再度、前会社で実務経験。
H24(23歳)で建具工事業で独立。H27には法人化

2020年11月13日(金)

ゲスト渡邊恭平

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界 の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社渡邉サッシ工業 代表取締役社長 渡邊恭平さんです。

宮藤: どんなことをされている会社なんでしょうか?

渡邉:建具工事と言われる、アルミ製・ステンレス製のサッシやカーテンウォールの施工を 請け負っております。社員は若手中心です。

宮藤:渡邉さん、見るからに若いですよね。

渡邉:そうですね。僕自身もまだ 31歳なので、社会では中堅になってきた頃なのかなと思 います。

宮藤:31... 俺が『木更津キャッツアイ』書いたぐらいの頃だな。たぶん。(笑)

渡邉:拝見させてもらいました。(笑)

宮藤:31 歳で、2015 年からだから、5年やってるってことですよね。社長になった時が 25、6?

渡邉:23 歳の時に、個人事業として立ち上げて、2年で法人化をさせてもらえたので、25 歳から社長ですね。

宮藤:25 歳から。社員の方の平均年齢はどれぐらいなんですか?

渡邉:中心で主にやっているのが、20 代半ば、24~27 歳ぐらいの子たちを中心に、任せな がらサポートしているって形です。

宮藤:カーテンウォールの設置、あるいはサッシの設置って、力仕事というか、割と職人技の仕事ですよね。

渡邉:そうですね。僕も 16歳から経験積んで国家資格を取って、技術の方ではなんとか食 らいついて作業しているので。その技術をどんどん若い子に教えて、もしくは覚えてもらっ

宮藤:若手主体で会社を運営している理由はあるんですか?

渡邉:実際、今の社会だと、若手が活躍できる場やチャンスが少ないのかなっていうのが僕 の中にあったので、あえて若い人を採用したり、そういう人たちと一緒に作業をしています。 資格もたくさん取得してもらって、キャリアアップにも繋がるので、社会貢献の1つなのか なってっていうのはすごく感じています。

宮藤:社員寮も完備されているそうですね。

渡邉:はい。地方・遠出から来る方だったりとか、金銭的な事情があったりとか、色んな人 がいるので、そういった方にも対応できるように、一応用意はしてあるっていう形ではあり ますね。

宮藤:資格をいっぱい取って、若いうちに手に職を付けてほしいっていうことですよね。

渡邉:そうですね。

宮藤:では、渡邉さんが、建設業界のここを変えたいと思っていることを教えてください。

渡邉:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、我々建設業の仕事は、お客様の反応を ダイレクトに見られないんです。

宮藤:家だとしたら例えば、その家に実際に住む人の反応や表情が見れないんだ...。

渡邉:そうですね。

宮藤:確かにそうですね。

渡邉:飲食店とかと違って、お客様と直接向き合って仕事をしているわけではないので。そ ういうのも僕は憧れをもっているというか、消費者と面と向かって仕事をするのはすごく 魅力を感じていたので、将来、この業界でもそういったことができたらいいなと思っていま すね。

宮藤:現場に行ったからって会えないですもんね、お客さんには。職人さんには会えるけど。

渡邉:そうなんですよね。

宮藤:そこに実際に入る人とか。

渡邉:そうですね。

宮藤:それはやっぱり、達成感を得たいということですか?

渡邊:そうですね。やっぱり「ありがとう」っていう言葉をその都度言われると...。昔、ち ょっとアルバイトでやってたことがあったので、その時に「ありがとう」と言われるのはす ごく嬉しくて。そうやって言われると仕事のモチベーションも上がりますし。 難しい問題ではあるんですけども...会社の若い社員の子たちにも、人から「ありがとう」と 言われて嬉しくなる気持ちを持ってもらいたいなっていうのはありますね。

宮藤:そうですね。完成して暮らし始めてからもう1回意見聞きには行かないですもんね。「どうですか?」って聞きに行くしかないですもんね。

渡邉:そうですね。なかなかそういうのも難しいのでね。

宮藤:問題がなかったら言ってこないですもんね。問題があった時だけ言ってきますよね…「なんか引っかかるんだけど」とか。

渡邉:そうなっちゃいますね。クレームの時だけかもしれないですね。

宮藤:そうじゃなくて、「いやー、すごいサッシが滑りますよ!」とか、言ってくれればね。

渡邊:職人の仕事はやっぱり「出来て当然」っていうところがあるので。なかなかお褒めの 言葉をいただくってこともないのかな、っていう。

宮藤:でも若い人たちからしたら、自分の仕事がそうやって世の中に喜ばれてるんだってい
うことをわかってもらうことって、大事ですもんね。

渡邉:そうですね。

宮藤:何か具体的な取り組みはしているんですか?

渡邉:一概に合っているかどうか、まだ僕もわからないのですが、日々仕事をしている中だ ったりとか、こういった場とか、いろんな場で人と出会った時に、人から「ありがとう」っ て言われる行動を取ることから始めても、仕事のモチベーションには繋がるんじゃないか なって思います。

宮藤:仕事関係なくね。まずは日頃の生活で。

渡邉:そういったことはどんどん理解してもらいたいなと思って、伝えてますね。僕もそう いう生き方がかっこいいと思っているので。綺麗ごとかもしれないけど、綺麗ごとって出来 た時はやっぱりかっこいいんで。

宮藤:なるほど。人間的な教育ですね。若い人に話を聞いてもらって「この仕事に興味を持
ってもらいたい」っていう気持ちもあったりしますか?

渡邉:そうですね。学歴がない人がやっているようなイメージが、もしかしたらあるかもし れないんですけど、そこは関係なく、作業員化・サラリーマン化していく今の時代の中で、 やっぱり建設現場にいる人が「職人さん」と言われるようになっていければ嬉しいです。

宮藤:かっこいいですけどね。ウチとかにも職人さんが来ると、いちいちかっこいいなって 思いますけどね。

渡邊:ありがとうございます。そう言っていただけると、嬉しいですね。

宮藤:それが入口になってもいいですよね。だから、かっこよく働いている姿を見てもらう
と。

渡邊:そうですね。外でもいると思うんですけど、やっぱりマナーをしっかり守ることです よね。作業着を着ている時はマナーを守って、誰よりも。少しでも何でもいいから、「俺ら は職人だからやっているんだ」と。そういう姿をどんどん若い子たちが見せつけられるよう になっていけば、いい社会になっていくんじゃないかなと思います。

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