ビジネスシーンでイノベーションを起こしている経営者たちと、
クリエイティブの世界でイノベーションを起こしてきた宮藤官九郎との異業種対談企画。

今回のゲスト

山瀬堅司
株式会社Beau Belle 代表取締役社長

山瀬堅司YAMASE KENJI

1982年 理容専門学校卒業後、理容サロンにて5年間修行し理容師免許取得
1987年 カットサロン「れびん」開業(1989年 閉店)
1989年 明石ハウス株式会社
1990年 共同経営で「三建工業」を起業
1992年 葵産業株式会社でレストラン店長
1997年 成輪有限会社 設立
2015年 株式会社BeauBelle設立

2021年7月16日(金)

ゲスト山瀬堅司

TBSラジオで放送中の「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。パーソナリティは、宮藤官九郎さん。

日本の経済を動かす経営者や団体の代表の方に、哲学や考えを聞きながら、知られざる業界の実情に迫っていく「Innovative Lounge」。

お迎えしたのは、株式会社Beau Belle 代表取締役社長 山瀬堅司さんです。

宮藤:株式会社Beau Belleさんは、名古屋にある会社で。どういった事業なんでしょうか?

山瀬:内装工事やリフォーム。そういった建築関係の仕事をやらせてもらっています。

宮藤:現在の会社は2015年に設立したそうですが、経歴を拝見すると、なんと理容サロンで理容師をされていたり、レストランの店長をされていたり。いろんなことをやられていたんですね。

山瀬:そうですね。いろいろ。

宮藤:最初は何をやられていたんですか?

山瀬:床屋さんですね。15歳の時から。免許を取って。僕は見習いを経ているので。本当に給料が安かったんですよ。1日14時間ぐらい働いて、給料が月7万円ぐらいしかなかったんですよね。

宮藤:月に!?1日14時間働いて?

山瀬:そういう時代です(笑)

宮藤:いや、時代かな?(笑)

山瀬:若い時に「稼ぎたい」気持ちがすごくあって、遊びに行きたいのでお金が欲しいんですよね。だけど、結局その給料では遊ぶお金もままならない。その当時、低料金のお店があって、1日に1人で50人ぐらいカットするんですよ。

宮藤:えっ。すごいな。

山瀬:本当にものすごく流れ作業で、タッタタッタやる。でも早くやるものですから、技術力は上がるんですよ。

宮藤:なるほど。時間かけられないからね。

山瀬:それで、自分の技術がどれぐらい通用するものかとかやっているうちに、「結構通用するな」と自信を持っていって、独立を考えるようになったんですね。そうすれば、自分で得た売上を全部自分のお金になるのでと思って。5年か6年ぐらいで自分の店を出しました。

宮藤:じゃ、20歳か20歳過ぎた時にはもうオーナーになってたんですか?

山瀬:そうです。

宮藤:すごいな。何年ぐらいそれをやられていたんですか?

山瀬:それが3年ぐらいですかね。

宮藤:あれ、短いですね。修行のほうが長いですね。

山瀬:そうなんですよ。それが、結局バブルのはじける前なので。本当に景気が良くて、建設業が景気が良かったんですよね。

宮藤:ああ。なるほど。

山瀬:僕の友達がその建設業を、誰かのまねをして立ち上げたんですよ。それがすごく儲かっているもんですから内心羨ましくて。その時に「一緒にやろう」って誘われたので、なんとかそっちに行きたいなと思って。それで、お店を売却してそっちに移ったんですね。

宮藤:建築のほうに?

山瀬:はい。そしたらものすごく儲かって、本当に稼げたんですよ。だから、自分はゴールに辿り着いたみたいな感覚になっちゃったんですよね。

宮藤:それは何歳で?

山瀬:24ぐらいです。

宮藤:まだ24でしたか!今、40歳ぐらいのつもりで聞いてました。

山瀬:その時に収入が200万くらいあって、ちょっと天狗になっちゃったんですよね。

宮藤:7万から200万ですもんね。

山瀬:で、結局バブルがはじけて全部飛んじゃったんで。バブルがはじけるまでに1年半ぐらいしかなかったんですよ。だから、1年半いい思いをしてはじけちゃったんですよね。

宮藤:うわー。短いですね。それでその後は?

山瀬:奈落の底ですよね。ホームレスみたいな生活でした。

宮藤:ええっ、極端!

山瀬:お金も無くて、小銭しか無くて。でも、若いので全然悲壮感は無くて、あっけらかんとして楽観的に。

宮藤:その後は?

山瀬:その後に、レストランの店長をやっているんですね。

宮藤:ホームレスのような生活から?

山瀬:そうです。その時は接客業をやった経験があったので。僕はどちらかと言うと文句を言う人、クレームをつける人の気持ちがわかるんですよ。だから、接客業をやるとそういう人を気にするので、クレームを言われないように心がけるんですよね。

宮藤:いい性格ですね。

山瀬:それで、レストランを3年ぐらいやったんですね。でも、料理は何も作れないですよ。

宮藤:でもまだ20代ですね?

山瀬:そうです。20代から30になったぐらいですね。

宮藤:それで、内装工事とか設備工事のほうに戻るのはいつぐらいなんですか?

山瀬:それが32ぐらいですかね。やっぱり、レストランの店長をやっている時はサラリーマンですから、全然面白くないんですよね。儲からないし決まった額しかもらえないので。どれだけ一所懸命考えてやっても変わらないんですよね。

宮藤:安定は求めてないんですか?

山瀬:安定は求めてないんですよ。家族がいるわけじゃないので。どうしてもやっぱり「上を目指したい」というのがあって、「稼ぎたい」のがずっとあったんですよね。なので、「どうしたら稼げるんだろう?」っていろいろ考えて。やっぱりそうなると建設業になってしまうんですよ。

宮藤:そうなんだ。

山瀬:一度いい思いをしてますし(笑)

宮藤:今の会社の話をお伺いしますが、「排水の潜在的な悩み」を解決する『trapo(トラポ)』というものを作ったと。そもそも、その「排水の潜在的な悩み」って何ですか?

山瀬:結局「潜在的な悩み」は、みなさんが気付かれてないものでして。宮藤さんでもあると思うんですけど、「虫がどこかから入ってきた」とか。

宮藤:虫ね。家の中にね。

山瀬:「コバエがいる」だとか、「でもどこから入ってきたかわからない」とか、「ゲジゲジがいた」「ゴキブリ、ムカデがいた」だとか。そういう経験って必ずあると思うんですよね。

宮藤:ありますね。

山瀬:それが、みなさんきれいに掃除されているので「外から」だと思われているんですよね。入ってくるのが。

宮藤:え、違うんですか?

山瀬:これが、ほとんどは排水管なんですよ。

宮藤:ええっ!今言ったやつ全部そうですか?ゴキブリも?

山瀬:そうです。

宮藤:排水管から来てるんですか。

山瀬:排水管です。

宮藤:じゃ、下から来てるってことですね?排水口から上がってきてる?

山瀬:そうです。

宮藤:排水口から上がって来てるところは見たことないですけど。

山瀬:見たことないですよね。当然、ゴキブリ・ムカデは夜行性なので、真っ暗じゃないと出てこないものですから。あと、虫でも垂直には上がりにくいんですよ。コバエとかは飛ぶものですからいいんですけど。なので、お風呂とか洗濯とか横向きに排水がなっているところから大きな虫は入ってきます。

宮藤:へえ。気を付けよう。

山瀬:でも、気を付けようがないです。

宮藤:なぜですか?

山瀬:結局、防げないんですよ。排水管に水が無くなってたら入ってきてしまうので。

宮藤:えっ。じゃ、どうすればいいんですか?

山瀬:trapoをつけるしかないんです。

宮藤:trapoってなんですか?(笑)

山瀬:実際にお持ちしました。

宮藤:あっ、筒状のものですね。

山瀬:これはキッチン用なんですけど、これをトラップの下に付けるだけです。

宮藤:下?要するに、キッチンの排水口の下ってことですか?

山瀬:そうです。扉を開けたらトラップがあって、そこの下にこれを付けるだけです。

宮藤:なぜそれを付けると虫が入ってこないんですか?

山瀬:中に弁が付いているんですよ。

宮藤:あっ、本当だ。なんて言えばいいんだろう。弁で、排水はできるけど、逆流はできない。入れない感じですね。一方通行になるってことだ。

山瀬:そうです。逆流できない。ただ、当然、空気は圧力の変動があるので上がってきます。ただ、空気は抜けれるので問題ない。圧力が調整できるんですよ!

宮藤:なるほど。

山瀬:だから、今までは上がってきたやつが、ほとんどは中に入っていきます。今までは水で蓋をしているもんですから、出てきた空気は出っぱなしなんですよね。なので、悪臭は出たままなんですよ。だけど、trapoを付けると出たものも吸い込まれるので。ゼロではないですけど、ほとんどは排水管内に吸い込まれるんです。

宮藤:弁で蓋をするから上がってはこない。しかも透明の弁ですね。

山瀬:そうです。弁があるので、虫とかコバエとか入れないんですよ。だから、これを付けるだけで本当にコバエもいなくなるし。

宮藤:良い商品ですね。

山瀬:ただ、先程言った「排水の潜在的な悩み」に、みなさん気付いていないので。

宮藤:そうか。「虫がいるのは外からだ」って思ってるから。それはどうやって教えてあげるんですか?

山瀬:それを宮藤さんになんとか…(笑)

宮藤:なるほど。宮藤さんに言ってもしょうがないですけどね(笑)でも、広めたいですよね。みなさん、外から入ってきていると思っている虫は排水口から入ってきますと。そして、それを入ってこなくするためには「trapo」っていうのを使ったほうがいいですよ!っていうことを。わかりました(笑)

宮藤:それで、山瀬さんが事前アンケートに「何事も“欲を持つこと”が大事」だと感じているということですが、具体的にはどういった感じですか?

山瀬:僕の場合はお金の欲なんですよね。それが目的になって、自分を突き動かす原動力になるので。やっぱり欲が無いっていうのはダメなことだと僕は思っているんですね。無欲が美だと思われてるじゃないですか。でも、僕に言わせると、無欲の人はただの怠け者だと思います。

宮藤:ああ。

山瀬:営業もそうですけど、営業してたくさん売って自分だけは年収2000万円取るんだとか、そういう意欲で仕事をやるわけですよね。

宮藤:お金が欲しいだけじゃなくても、「褒められたい」とか、なんでもいいですよね。

山瀬:そうですね。達成感でもいいですけど。やっぱり「到達する」それは、お金じゃなくても全部欲ですから。

宮藤:そうか。お金の欲だけじゃなくてね。

山瀬:そうです。僕の場合はただそこなだけなんですけど(笑)

宮藤:こんなにお金の話をした人、初めてかもしれないです。

山瀬:そうですか。すいません(笑)

宮藤:ありがとうございました(笑)株式会社Beau Belle 代表取締役社長 山瀬堅司さんに伺いました。

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